製品安全データシート
酢酸エチル (ETHYL ACETATE)
作成日 2014年4月17日
改訂日 2014年4月17日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称 :酢酸エチル(ethyl acetate)
製品コード :0000000
会社名 :猫でもできるケミカル株式会社
住所 :вулиця
Фрунзе1000,Бахчисарай, Крим, Україна
電話番号 :999-1234-5678
緊急時の電話番号 :999-1234-5678
FAX番号 :999-1234-5678
メールアドレス :office_mbm@kikenbutu.ve
推奨用途及び使用上の制限
塗料・インク・接着剤溶剤,医薬反応・抽出溶媒,有機合成原料
2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性 |
火薬類 |
分類対象外 |
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可燃性・引火性ガス |
分類対象外 |
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可燃性・引火性エアゾール |
分類対象外 |
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支燃性・酸化性ガス |
分類対象外 |
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高圧ガス |
分類対象外 |
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引火性液体 |
区分2 |
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可燃性固体 |
分類対象外 |
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自己反応性化学品 |
分類対象外 |
|
自然発火性液体 |
区分外 |
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自然発火性固体 |
分類対象外 |
|
自己発熱性化学品 |
分類出来ない |
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水反応可燃性物質 |
分類対象外 |
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酸化性液体 |
分類対象外 |
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酸化性固体 |
分類対象外 |
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有機過酸化物 |
分類対象外 |
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金属腐食性物質 |
分類出来ない |
健康に対する有害性 |
急性毒性(経口) |
区分外 |
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急性毒性(経皮) |
区分外 |
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急性毒性(吸入:ガス) |
分類対象外 |
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急性毒性(吸入:蒸気) |
区分外 |
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急性毒性(吸入:粉じん) |
分類対象外 |
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急性毒性(吸入:ミスト) |
分類できない |
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皮膚腐食性・刺激性 |
区分外 |
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眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 |
区分2B |
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呼吸器感作性 |
分類できない |
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皮膚感作性 |
区分外 |
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生殖細胞変異原性 |
区分外 |
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発がん性 |
分類出来ない |
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生殖毒性 |
分類出来ない |
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特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) |
区分1(中枢神経系) |
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区分3(気道刺激性、麻酔作用) |
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特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) |
分類出来ない |
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吸引性呼吸器有害性 |
分類出来ない |
環境に対する有害性 |
水生環境急性有害性 |
区分外 |
|
水生環境慢性有害性 |
区分外 |
分類実施日
- H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
注意喚起語
危険有害性情報
- 引火性の高い液体および蒸気
- 眼刺激
- 呼吸器への刺激のおそれ
- 眠気やめまいのおそれ
注意書き
【安全対策】
- 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
- 容器を密閉しておくこと。
- 容器を接地すること、アースをとること。
- 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器等を使用すること。
- 火花を発生させない工具を使用すること。
- 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
- 適切な保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
- 取扱い後はよく手を洗うこと。
- この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
- 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
- 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
- 使用前に取扱説明書を入手すること。
- すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
- 適切な個人用保護具を使用すること。
- ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
- 環境への放出を避けること。
【応急措置】
- 皮膚または髪に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。
- 皮膚に付着した場合、流水・シャワーで石けんを用いて洗うこと。
- 火災の場合には適切な消火方法をとること。
- 飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
- 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
- 吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
- 吸入した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
- 眼に入った場合、水で15分以上注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
- 眼に入った場合、眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
- 皮膚刺激または発疹が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
- 汚染された衣類を再使用す場合には洗濯をすること。
- ばく露またはばく露の懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
- 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
【保管】
- 換気の良い冷暗所に保管すること。
- 施錠して保管すること。
- 容器は密閉しておくこと。
【廃棄】
- 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
3.組成及び成分情報
公表化学物質
化学名又は一般名: 酢酸エチル
別名: 酢酸エチルエステル、(Acetic acid, ethyl ester)、エタン酸エチル、(Ethyl
ethanoate)、(Acetoxyethane)
化学式: CH3COOCH2CH3、CH3COOC2H5、C4H8O2
分子量: 88.11
化学特性(化学式又は構造式): 構造式は上図を参照すること
CAS番号: 141-78-6
EC番号: 205-500-4
官報公示整理番号(化審法・安衛法): (2)-726
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
濃度又は濃度範囲: 99%以上
4.応急措置
吸入した場合
- ただちに新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
- 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合
- 皮膚を速やかに流水・シャワーで洗浄すること。
- 脱いだ衣類を再使用する前に洗濯し汚染除去すること。
- 気分が悪い時は、医師を呼ぶこと。
眼に入った場合
- 水で数分間注意深く洗うこと。
- コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
- 眼の刺激が続く場合:医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合
- 口をすすぎ、うがいをすること。
-
無理に吐かせないこと。(吐かせることにより再びのどに刺激や損傷を受ける。また、蒸気圧が高い為、蒸気などが気道を刺激や損傷を受けるだけではなく、肺に達して出血性肺炎を引き起こす危険がある)
-
被害者に意識がない場合、口から何も与えてはならない。
- ただちに医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状
- 吸入:吸入 : 咳、めまい、し眠、頭痛、吐き気、咽頭痛、意識喪失、脱力感。
- 皮膚:皮膚の乾燥。
- 眼:発赤、痛み。
- 経口摂取 : データ無し。
最も重要な兆候及び症状
- 許容濃度を超えてばく露すると、死に至ることがある。
応急措置をする者の保護
- 火気に注意する。
- 有機溶剤用の保護面体、防護手袋があればそれを着用する。有機溶剤用の防護マスクと防護メガネでも可。
医師に対する特別注意事項
- アルコール飲料の使用により有害作用が増大する。
- 必要に応じて有機溶剤用の防毒マスクを着用する。
5.火災時の措置
消火剤
- 二酸化炭素、粉末消火剤、水噴霧、耐アルコール性泡消火剤、ハロゲン化物
使ってはならない消火剤
- 棒状注水(本品があふれ出て火災拡大の危険性がある)
特有の危険有害性
- 極めて燃え易い、熱、火花、火炎で容易に発火する。
- 蒸気は空気よりも重く地面あるいは床に沿って移動することがあり、屋内、屋外、下水溝などで遠距離引火する場合がある。
- 火災によって刺激性、毒性のガスを発生するおそれがある。
- 静電気で引火する恐れがある。
- 加熱により容器が爆発するおそれがある。
- 消化水は汚染を引き起こす恐れがある。
特有の消火方法
- 火災発生場所周辺に関係者以外の立ち入りを禁止する。
- 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
- 移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
- 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護
- 消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。
6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置
- 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
- 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
- 関係者以外の立入りを禁止する。
- 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。
- 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。
- 風上に留まる。
- 低地から離れる。
- 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項
- 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
- 海上で薬剤を使用する場合は国土交通省の規定に適合すること。
回収、中和
- 乾燥土、砂や不燃材料で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。
- 回収後は廃棄処分とする。
- 大量の場合、盛土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いて回収する。
封じ込め及び浄化の方法・機材
- 危険でなければ漏れを止める。
- 漏出物を取扱うとき用いる全ての設備は接地する。
二次災害の防止策
- すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
- 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策
- 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
- 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行なう。
安全取扱い注意事項
- 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
- 容器を転倒させ、落下させ、衝撃を加え、又は引きずるなどの取扱いをしてはならない。
- 接触、吸入又は飲み込んではならない。
- 眼との接触を避ける。
- 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
- この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
- 取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避
保管
技術的対策
- 保管場所は壁、柱、床を耐火構造とし、かつ、はりを不燃材料で作ること。
- 保管場所は屋根を不燃材料で作るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふき、かつ天井を設けないこと。
- 保管場所の床は、床面に水が浸入し、又は浸透しない構造とすること。
- 保管場所の床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、適切な傾斜をつけ、かつ、適切なためますを設けること。
- 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
- 保管場所で使用する電気器具類は防爆構造とし、器具類は設置する。
保管条件
- 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。-禁煙。
- 容器を密閉して換気の良いところで貯蔵すること。
- 冷所、換気の良い場所で貯蔵すること。
- 容器は直射日光や火気を避けること。
- 施錠して貯蔵すること。
混触危険物質
容器包装材料
8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
- 日本産業衛生学会(2010年版) 200ppm 720mg/m3
- ACGIH(2010年版) TLV-TWA 400ppm 1400mg/m3
設備対策
- 防爆の電気、換気、照明機器を使用すること。
- 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
- この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
- 局所または全体換気装置を設置する。
保護具
- 呼吸器の保護具: 適切な呼吸器保護具を着用すること。
- 手の保護具: 適切な保護手袋を着用すること。
- 眼の保護具: 保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型)
- 皮膚及び身体の保護具: 長袖作業着の着用、必要に応じて保護面体、保護長靴を着用すること。
(一切の接触を防止するにはネオプレン製の、手袋、エプロン、ブーツ、又は全体スーツ等の不浸透性の防具を適宜着用すること)
衛生対策
- この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
- 取扱い後はよく手を洗うこと。
9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など
- 無色液体 (Merck2006)(ウルマンの工業化学百科事典2003)
臭い
pH
融点・凝固点
沸点、初留点及び沸騰範囲
引火点
自然発火温度
燃焼性(固体、ガス)
爆発範囲
- 下限 2.18vol%、上限 11.5vol%(IMDG2006)
蒸気圧
蒸気密度(空気 = 1)
比重(密度)
- 0.900(20℃/20℃)(ウルマンの工業化学百科事典2003)
溶解度
- 8000mg/L(20℃)(水)(PHYSPROP-Database2005)
-
アルコール、アセトン、クロロホルム、エーテル、ベンゼンに可溶(HSDB2005)
オクタノール/水分配係数
分解温度
蒸発速度(酢酸ブチル = 1)
粘度
10.安定性及び反応性
安定性
- 法規制に従った保管及び取り扱いにおいては安定である。
危険有害反応可能性
- LiAlH4(水素化アルミニウムリチウム)により爆発する。 加熱すると、激しく燃焼または爆発することがある。
- 紫外線、酸、塩基の影響下で分解する。
- 強力な酸化剤、塩基、または酸と反応する。 アルミニウム、プラスチック、アクリル樹脂、ゴムを侵す。
避けるべき条件
混触危険物質
- 強酸化剤、強塩基、強酸
- アルミニウム、アクリル樹脂、ゴム、プラスチック類(塩ビ、ポリスチレン等)を侵す。
危険有害な分解生成物
11.有害性情報
急性毒性
- 経口 ラットLD50値4940mg/k(PATTY2001)、5,600
mg/kg(ACGIH2001)、 10,100mg/kg(DFGOTvol.12 1999)〕、11,000
mg/kg(PATTY2001)に基づき、区分外とした。
- 経皮 ウサギに用量 18000mg/kg24時間閉塞適用で死亡なしとの記述(DFGOTvol.12 1999)に基づき、区分外とした。
- 吸入(ガス) GHS定義における液体である。
- 吸入 (蒸気) ラットのLC50値16,000ppm(4時間換算:19,600ppmV)(ACGIH2001)、14,640ml/m3(比重から、13,176g/m3:3,658ppmV)(DFGOTvol.12
1999)、16,000ppm(4時間換算:13856ppmV)〔ACGIH
(2001)〕に基づき、区分外とした。なお、飽和蒸気圧濃度123,289ppmVより、気体と判断した。
- 吸入(ミスト) データ無し
皮膚腐食性・刺激性
-
ウサギ皮膚に0.01mLを24時間開放適用した試験において、刺激性のスコア1(最大10に対し)で刺激性なし(not
irritating)の結果(IUCLID2000)に基づき区分外とした。
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性
-
ウサギ4匹を用い試験物質原液0.1mLを点眼したDraize試験において、角膜混濁は2日目までに回復(4/4)、虹彩炎は2日までに回復(1/4)、結膜の発赤・浮腫・分泌物などは7日までに消失(4/4)し、24、48、72時間のMMAS(最大平均スコア)15.0との報告(ECETOC-TR48
1998)基づき区分2B とした。なお、EU分類では、Xi、R36に分類されている。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
- 呼吸器感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
-
皮膚感作性:モルモットのマキシマイゼーション試験(Maximization test: OECD TG406)で感作性なし(IUCLID
2000)の報告、およびヒトで被験者25名を用い実施したMaximization試験で感作性なしの結果(DFGOTvol.12
1999)に基づき区分外とした。なお、過去の酢酸エチルによる感作性の疑いのある報告が3例ある。因果関係が不明な場合があり、また少数例でもあることから酢酸エチルの感作性の可能性は疑わしいと考えられている(DFGOTvol.12
1999)。
生殖細胞変異原性
- マウスおよびハムスターに腹腔あるいは経口投与後の骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in
vivo変異原性試験)でいずれも陰性結果(DFGOTvol.12 1999)、(IUCLID2000)に基づき区分外とした。なお、in
vitro変異原性試験として、Ames試験・ハムスターの線維芽細胞を用いた染色体異常試験・CHO細胞のSCEアッセイなどで陰性の結果が得られている。
発がん性
- マウス腹腔内8週間投与試験が実施されている(IUCLID2000)が、データ不足のため分類できない。
生殖毒性
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)
-
ヒトで400ppmを4時間ばく露により鼻腔、咽喉と眼に軽度の刺激が報告されている(DFGOTvol.12
1999)、(ACGIH2001)。また、ネコ、マウスで吸入ばく露、ウサギでは経口ばく露により、それぞれLD50またはLC50以下の用量で麻酔作用が記述されており、一過性であるとの記述がある(ACGIH2001)、(IUCLID2000)。以上より、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)
-
ラットを用いた90日間経口投与試験のNOAELは900mg/kg(環境省リスク評価第6巻2008)であった。ラットを用いた13週間吸入ばく露試験では刺激に対する反応の低下などの症状は2,700mg/m3/4h(9.73mg/L/4h:蒸気)以上で現れたが、機能観察総合検査でばく露に関連した異常はなく、NOAELは1,260mg/m3/4h(1.2
mg/L/4h)と報告されている環境省リスク評価第6巻2008)。以上のようにNOAELがガイダンス値範囲の上限を超えていることから、経口および吸入ばく露では区分外該当するが、経皮投与によるデータがないので「分類できない」とした。なお、ヒトに対する影響では、靴工場における1,560
ppmの職場環境で、刺激感などの特定できない症状を従業者7名が訴え、そのうち4名に気管支狭窄などが認められたとする報告(DFGOTvol.12
1999)もあるが、他の物質との混合ばく露であり分類の根拠としなかった。
吸引性呼吸器有害性
12.環境影響情報
水生環境急性有害性
- 魚類(ファットヘッドミノー)での96時間LC50
= 230mg/L(IUCLID2000)、甲殻類 (オオミジンコ) での48時間LC50
= 164mg/L(IUCLID2000)であることから、区分外とした。
水生環境慢性有害性
- 難水溶性でなく(水溶解度=80,000mg/L(PHYSPROP-Database2005)、急性毒性が低いことから、区分外とした。
オゾン層への有害性
- 当該物質はモントリオール議定書の付属書に列記されていない。(GHS分類:分類できない)
13.廃棄上の注意
残余廃棄物
- 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低下させること。
- 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
- 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに産業廃棄物管理表(マニフェスト)を交付して委託処理する。
- 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装
- 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
- 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報
UN No.
Proper Shipping Name
Class
Packing Group
Marine Pollutant
航空規制情報
UN No.
Proper Shipping Name
Class
Packing Group
国内規制
陸上規制情報
海上規制情報
国連番号
品名
クラス
容器等級
海洋汚染物質
航空規制情報
国連番号
品名
クラス
等級
特別の安全対策
- 危険物は当該危険物が転落し、又は危険物を収納した運搬容器が落下し、転倒もしくは破損しないように積載すること。
- 危険物又は危険物を収納した容器が著しく摩擦又は動揺を起こさないように運搬すること。
-
危険物の運搬中、危険物が著しく漏れる等災害が発生するおそれがある場合には、災害を防止するための応急措置を講ずると共に、もよりの消防機関その他の関係機関に通報すること。
-
食料品や飼料と一緒に輸送してはならない。
- 移送時にイエローカードの保持が必要。
緊急時応急措置指針番号:129
15.適用法令
法令情報
化審法
労働基準法
- 疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条別表第1の2第4号)
労働安全衛生法
- 名称等を通知すべき有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)(政令番号 第177号)
- 名称等を表示すべき有害物(法第57条、施行令第18条23号)
- 危険物・引火性のもの(施行令別表第1第4号)
- 作業環境基準・作業環境評価基準
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)
毒劇物取締法
消防法
- 第4類引火性液体、第1石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類)
大気汚染防止法
海洋汚染防止法
水質汚濁防止法
- 生活環境項目(施行令第3条第1項)
- 指定物質(施行令第3条第3項)
悪臭防止法
船舶安全法
- 引火性液体類(危規則第2・3条危険物告示別表第1)
航空法
- 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1)
16.その他の情報
参考文献
各データごとに記載。