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危険物取扱者に必要な基礎物理学 状態変化

物質状態の変化

物質は、温度や圧力により固体、液体、気体の状態に変化します。
これを物質の三態と言い、三態間の物理変化を状態変化と言います。

※ 上記は丸暗記してください。

普段の私たちの生活では、固体や液体や気体で満たされています。
温度が変化すればそれらがある程度変化することは皆さんにもおわかりのことと思います。

例えば水です。

水は普段の生活の中では主に液体で存在しています。それは、私たちが快適に暮らせる生活温度が、水にとっては液体で存在する温度だからです。また、一般的に圧力が1気圧程度となっています。

温度については時間によっても季節によっても変化しますが、一応20度が基準温度として定められていますので、気温20度、1気圧の条件を物質にとっての常温常圧としています。

※ 物質を比較するときの条件付けで基準となる取り決めです。暗記しましょう。

さて、気温や圧力によって変化するのですが、詳しいことは後で述べます。

取りあえずは身近なところで、水は0℃以下になると凍って固体となる。
100℃以上に熱すると蒸発して気体となる。事はおわかりかと思います。

また、ドライアイスはご存じですか。冷たくて白い塊です。
これは、二酸化炭素が固体になっているものなのです。だいたい-80℃程度に二酸化炭素を冷やすと固体となり、これをドライアイスと呼んでいます。

上記二つを頭に思い描いて、三態の関係図を見てみましょう。

物質の状態変化図左の図は真ん中に上から気体、液体、固体と並んでおり、それぞれの変化を説明しています。

左右の昇華はすぐ後で説明しますので、もう少し待ってください。

蒸発と凝縮

さて、中心にある液体を水だと考えてください。

これを熱すると100℃で蒸発します。普通の状態ではこれ以上温度は上がりません。熱を加え続けるとどんどんと水は蒸発して気体である水蒸気へと変化します。

この時、熱を加えても温度は上がりません。しかし、熱というのはエネルギーでありどこかに消えてしまうものではありません。何に消費されているかというと、蒸発させるエネルギーとなっているのです。この、蒸発させるエネルギーのことを蒸発熱と呼んでいます。

逆に、水蒸気は冷えると液体に戻ります。ご自宅の窓の内側に水滴が付くのは、部屋の空気中に存在する水蒸気が冷たい窓に冷やされて液体に戻ったからです。これを凝縮と言い、凝縮に使用されたエネルギーのことを凝縮熱と言います。

凝縮の際は、冷えることを凝縮熱と呼んでいるのが理解しがたいところという人もおります。

物理学では、エネルギーのことを熱と言いますので、加熱も冷却も同じ熱と表現します。

 

融解と凝固

今度は水を液体の状態からさらに冷やします。そうすると水は0℃で固体である氷に変化します。この時のエネルギーのことを凝固熱と言います。

そして今度は氷を暖めてゆきます。そうすると0℃で固体から液体である水へ戻ります。この時のエネルギーのことを融解熱と言います。

蒸発、凝縮、凝固、融解を覚えるには、その漢字の意味をしっかりととらえると簡単です。

蒸発は普段の生活でも聞きなじんだフレーズなので大丈夫ですね?
凝縮ですが、水が気体になると体積が約1700倍になります。この1700倍のものが縮むので凝縮と言います。
凝固は固まることなのでそのままの意味です。
融解は溶けほどけるという意味ですので、氷が水になるという状態の変化を表す言葉としてふさわしいですね。

※ 上記の言葉が混乱する人は、何度も読み直して頭で理解しましょう。

追記:「水は100℃にならなくても、自然に蒸発していますがそれはどういうことでしょうか?」という質問。

水は、というか液体はその物質が蒸発する温度にならなくても、蒸発します。これは、蒸発と言う現象がなぜ起こるのかさらに学習しなくては理解できません。が、気持ちが悪いとお考えの気持ちも理解できます。
液体というのは物質の分子がある程度動いている状態を指します。気体は激しく飛び回った状態で、個体は非常に緩慢な動きとなっている状態です。ちなみに、−273.15 ℃に物質を冷やすと完全に分子の活動が停止します。まぁ、これもいろいろと問題がある理論ですが、一般的な知識としては問題がありません。

さて、なぜ蒸発するのかと言うことに戻ります。説明したとおり分子は動いています。その動きは物質の内部で全て同じではありません。活発に動いている分子もあれば動きが緩慢である分子も存在しています。それは、受け取っているエネルギーの量にも起因しています。
そんな中、活発な分子は気体になるのに十分なエネルギーを有したら蒸発してしまいます。
蒸発というのは確かに加熱によって沸騰したときに発生しますが、それは沸騰しているからでは無く、蒸発熱を十分に保有した分子が飛び出すことなのです。

したがって、室温が20℃であっても、水が蒸発してゆくのです。ちなみに、水の分子が飛び出すのは空気中ですので、空気が乾燥していると飛び出しやすく、空気が湿っていると飛び出しづらくなります。

まぁ、この程度の知識を有していればよいと思います。あまり深入りすると、とんでもない深淵に触れることとなり先に進めなくなるので、この辺で妥協しておきましょう。

 

潜熱

凝縮と蒸発、凝固と融解、それぞれの現象が起こる温度では気体と液体、液体と固体が同時に存在し、温度の上昇や下降が起こりません。水であれば、蒸発するのは100℃ですが過熱を加えてもそれ以上の液温にはなりません。ただし、水蒸気となれば加熱されると更に温度が上昇します。また、水が氷になるとき水は0℃以下にはなりませんが氷になれば更に低い温度となることが出来ます。それどれの現象が起こる温度では変化がなくしばらくは一定の温度となります。熱というのはエネルギーであり色々なモノに変換されます。状態の変化が起こっている最中は、温度を上昇させるのではなく状態を変化させることにエネルギーを使っている為に温度が一定となるのです。この、状態変化に使っているエネルギーのことを潜熱といいます。

※ これの理解はちょっと難しいかもしれませんので、覚えなくても大丈夫です。
    これがキーとなる問題は出題されません。出題されたときは運が悪かったと思ってください。

 

吸熱と放熱

さて、図の上向きの矢印は、すべて熱を加え続けます。そして、物質はその熱を吸収し続けるのです。
従って、吸熱していると言います。
また、下向きの矢印は熱く熱せられた物質が冷えてゆく事を示しています。
水が冷えるのは、周りの空気などが常温なのでそこに熱を放出しており、放熱していると言います。
逆に、周りの空気などは吸熱しているという関係です。

 

昇華

さて、先ほど説明すると言った箇所です。
そして、その前にドライアイスを頭に描いてと言ったことを覚えていますか?

身近な例はドライアイス位しかないので、ドライアイスを知らない人はサーティーワンアイスクリームとかでテイクアウトしてみましょう。保冷剤として、ドライアイスを入れてくれるはずです。

さて、アイスクリームの保冷剤としてなぜ、ドライアイスが使用されるのか?

それは、アイスクリームを濡らす心配が無いからです。

ケーキなどの保冷にも使われます。

なぜ濡らさないのかと言いますと、常温常圧では液体として存在できないからです。

固体からいきなり気体に変化します。この状態変化を昇華と言います。

※ 大切なので覚えてください。

ちなみに一般的ではありませんが、昇華式プリンターというものがあります。
固体のインクをインクリボンなどから昇華させて専用紙に付着させて印刷するものです。
当然のことながら気体という目に見えない微粒子となった色素で文字や画像を印刷する為、非常に色の濃淡を表現しやすくより綺麗な印刷物として仕上がります。

話を元に戻します。

この状態変化【昇華】については、固体から気体、気体から固体の変化のどちらも【昇華】といいます。
言葉から受け取る印象としては固体から気体だけのような印象を受けるでしょうが、逆に対しても用いられる言葉なので注意してください。

※ 大切なので覚えてください。

ドライアイス以外にも昇華する物質があります。

  • パラジクロベンゼン(防虫剤)
  • ナフタリン(防虫剤)
  • ヨウ素
  • 赤リン

※ よく試験に出るので覚えてください。

 

潮解と風解

固体物質が空気中の水分を吸収することにより、湿って溶解する現象を潮解といいます。これとは反対に結晶水を含んだ物質を空気中に放置しておくことで自然に結晶水の一部、又は全部の水を失う現象を風解といいます。

引っかけとして選択肢に出やすい部分です。物理的変化ですがなじみが薄い言葉でもある為、しばしば化学変化の引っ掛け選択肢として登場します。ちょっと覚えておきましょう。
物質の三態(状態の変化)とは直接関係が無くも無いのですが・・・まぁ試験にはほぼ出ません。

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まとめ